表 ガイド波の分類

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ガイド波の種類
(非破壊評価で使われる名称)
使われる分野 定義
板波 SH板波 または平板中のSH波,あるいは単にSH波

非破壊評価
弾性波素子
地球物理・地震

振動方向が平板表面に平行(図1-1,x方向),かつ伝播方向(図1-1,z方向)に対して垂直である波動
ラム波

非破壊評価
弾性波素子
地球物理・地震

振動方向が平板断面内(図1-1,y-z面内)で,伝播方向が断面長手方向(図1-1,z方向)である波動.
表面波 表面SH波

非破壊評価
弾性波素子
地球物理・地震

バルク体の表面を伝播するSH波
レイリー波

非破壊評価
弾性波素子
地球物理・地震

バルク体の表面を面外方向成分と,伝播方向の面内振動成分を併せ持ち伝播する波動
漏洩レイリー波 非破壊評価 水中などでレイリー波を用いたとき,表面からもれ出るレイリー波のエネルギを探触子で受信するので,特にこのように呼ばれる
クリーピング波 地球物理・地震 バルク体表面を縦振動して伝播する波動.表面の影響でSV波がバルク体内部へ放射する.そのため減衰が大きい
境界面上を伝播する波

ラブ波
(Channel wave, gudided wave)

地球物理・地震

バルク体に表面層がある場合のSH波伝播.
主に,地震の横揺れが地表表面の地層内にエネルギが集中して伝播する波動を言う.

ストンリー波 地球物理・地震 2つの異固体接合部にエネルギが集中して伝播する波動.振動方向が断面内
シュルツ波

非破壊評価
地球物理・地震

液体-固体間の境界を伝播する波動.レイリー波が自由表面境界であるのに対し,液体表面となる.漏洩レイリー波が液体中に漏れ出た波動を表わすのに対し,境界を伝播する波動を指す.単にレイリー波と呼ばれることもある
その他棒状材料を伝播するガイド波 中実丸棒内のガイド波,棒波

非破壊評価
音響理論

中実丸棒中を長手方向に伝播する波動.
円筒座標系で扱うことが出来るため,理論解が構築された.縦振動,断面内一様な振動は棒波と呼ばれ,音速などが1次元方程式から導かれる. Hopkinson bar

配管中のガイド波,円筒中を伝播する波 非破壊評価 円筒材料中を長手方向に伝播する波動.円筒座標系で扱うことが出来るため,理論解が構築された.配管検査のために利用が期待され,研究が進んだ
任意断面形状を有する棒状材料中を伝播するガイド波

非破壊評価
弾性波素子
地球物理・地震

上述のいずれにも属さない長手方向に伝播する波動.音速を理論的に求めることができないため,研究が進んでいないが,最近の計算技術で解消される.
鉄道レールに打撃を与えたときに長手方向に伝播する波動.
音響導波路中を伝播する波動.
断層中にエネルギ集中して伝播する波動(トラップ波)など

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